補助金|ブログ

事業再構築補助金の第11回公募が開始されました。申請受付開始は8月10日(木)、締切は10月6日(金)18時です。

※第11回公募は締め切られました。第12回についてはこちらの記事を参照ください。

事業再構築補助金 第11回公募のスケジュール

応募期間:2023年8月10日(木)~10月6日(金)18時
採択発表:2024年12月下旬予想

※過去回のスケジュールから当社が独自に予想したスケジュールです

事業再構築補助金の活用事例

事業再構築補助金は、現在の事業とは異なる事業への進出、業種の転換を支援する補助金です。これまで取り組んだことのない新しい事業を始める際に建物費や機械装置・システム構築費等の補助を受けることができます。

事業再構築補助金の活用事例をいくつかご紹介します。

不動産賃貸業から飲食業に進出

コロナ禍で市場内の飲食店が撤退したことで賃貸業の売上が激減。空店舗となった物件を活用し、高付加・高単価の回転寿司事業に進出

プリンの製造・販売事業からレトルト食品OEM事業へ進出

コロナ禍によりカフェや土産店の売上が40%減。プリンの密閉製法の技術を活用し、高品質素材を付加価値を高めてレトルト加工するOEM事業へ進出

レストランから飲食料品小売業に業態転換

来店型のレストランを地産地消セレクトショップに改装。セントラルキッチンの整備により生産性を向上し、非接触型オーダーアプリを開発することで従業員の業務効率化とファンの獲得へ

プロスポーツバスケットボールチームの運営から映像制作・機材レンタル事業に進出

スポーツビジネスのノウハウや人的資産を活かし、チケット収入に依存しない映像制作・機材レンタル事業に進出

鮮魚の加工、卸売業から一般消費者向けのネット体験型定置網販売サービスへ

魚の種類・数を把握できる定置網モニタリングシステムと漁船カメラを導入し、消費者が水揚げライブ配信を見ながら、魚と加工方法を指定して注文できる仕組みを構築

繊維工業から絹織物の高付加価値加工による新分野展開へ

和装の需要減少を受け、絹織物に抗菌・抗ウイルス・撥水といった付加価値をつける加工設備を導入し、新たな市場を開拓

(出典:事業再構築補助金公式サイト,補助金交付候補者の採択事例紹介)

事業再構築補助金の補助率と補助金額

事業再構築補助金の補助率と補助金額は、事業類型によって異なります。

事業類型とは、申請時に選択する「○○枠」と呼ばれるものです。第11回公募では、「成長枠」、「グリーン成長枠」、「卒業促進枠」、「大規模賃金引上促進枠」、「産業構造転換枠」、「最低賃金枠」及び「物価高騰対策・回復再生応援枠」の7つの事業類型に申請できます。

ここからは、事業類型ごとに、概要、補助率および補助金額、補助対象の経費を紹介します。補助金額は100万円から補助上限額までです。

成長枠

概要:

成長分野への大胆な事業再構築です。取り組む事業が過去~今後のいずれか10年間で市場規模が10%以上拡大する業種・業態に属している必要があります。

市場規模が拡大する業種・業態のリスト(https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/seichowaku_list.pdf

補助率:

中小企業 1/2(大規模な賃上げ*を行う場合 2/3)
中堅企業 1/3(大規模な賃上げ*を行う場合 1/2)

*大規模な賃上げとは、事業終了時点で、①事業場内最低賃金+45円、②給与支給総額+6%を達成することです。未達成の場合には返還義務があることに注意が必要です。

補助上限額:

中小企業、中堅企業ともに、従業員数に応じて2,000万円から7,000万円

従業員数補助上限額
20人以下2,000万円
21~50人4,000万円
51~100人5,000万円
101人以上7,000万円
補助対象経費:

建物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、広告宣伝・販売促進費、研修費

グリーン成長枠(エントリー)

概要:

新事業として、研究開発・技術開発又は人材育成を行いながら、グリーン成長戦略「実行計画」14 分野に取り組む事業再構築が該当します。

14分野
補助率:

中小企業 1/2(大規模な賃上げ*を行う場合 2/3)
中堅企業 1/3(大規模な賃上げ*を行う場合 1/2)

*大規模な賃上げとは、事業終了時点で、①事業場内最低賃金+45円、②給与支給総額+6%を達成することです。未達成の場合には返還義務があることに注意が必要です。

補助上限額:

従業員数に応じて、4,000万円~1億円

従業員数補助上限額
中小企業 20人以下4,000万円
中小企業 21~50人6,000万円
中小企業 51人以上8,000万円
中堅企業1億円
補助対象経費:

建物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、広告宣伝・販売促進費、研修費

卒業促進枠

概要:

成長枠・グリーン成長枠の補助事業を通して、中小企業等から中堅企業等に成長する事業者に対する上乗せ支援です。

補助率:

中小企業 1/2
中堅企業 1/3

補助上限額:

成長枠・グリーン成長枠の補助上限に準じる

補助対象経費:

成長枠・グリーン成長枠の補助対象経費に準じる

大規模賃金引上促進枠

概要:

成長枠・グリーン成長枠の補助事業を通して、大規模な賃上げに取り組む事業者に対する上乗せ支援です。

補助率:

中小企業 1/2
中堅企業 1/3

補助上限額:

従業員数に関わらず、補助上限額は3,000万円

補助対象経費:

成長枠・グリーン成長枠の補助対象経費に準じる

産業構造転換枠

概要:

国内市場縮小等の構造的な課題に直面している業種・業態の事業再構築です。現在の主たる事業が過去~今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上縮小する業種・業態に属しており、それとは異なる業種・業態の新事業に取り組む場合に該当します。

補助率:

中小企業 2/3
中堅企業 1/3

補助上限額:

中小企業、中堅企業ともに、従業員数に応じて2,000万円~7,000万円

従業員数補助上限額*
20人以下2,000万円
21~50人以下4,000万円
51~100人5,000万円
101人以上7,000万円
*補助上限額:廃業を伴う場合は、廃業費を最大2,000万円上乗せ
補助対象経費:

建物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、広告宣伝・販売促進費、研修費、廃業費

最低賃金枠【売上高減少要件*あり】

概要:

最低賃金引上げの影響を受け、その原資の確保が困難な特に業況の厳しい中小企業等の事業再構築が該当します。

補助率:

中小企業 2/3
中堅企業 1/2

補助上限額:

中小企業、中堅企業ともに、500万円~1,500万円

従業員数補助上限額
5人以下500万円
6~20人1,000万円
21人以上1,500万円
補助対象経費:

建物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、広告宣伝・販売促進費、研修費

*売上高減少要件とは、2022 年 1月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が対2019~2021 年の同 3 か月の合計売上高と比較して 10%減少していることです。

物価高騰対策・回復再生応援枠【売上高減少要件*あり】

概要:

業況が厳しい事業者や事業再生に取り組む中小企業等、原油価格・物価高騰等の影響を受ける中小企業等の事業再構築が該当します。

補助率:

中小企業 2/3(従業員ごとに一定額までは3/4)
中堅企業 1/2(従業員ごとに一定額までは2/3)

補助上限額:

中小企業、中堅企業ともに、1,000万円~3,000万円

従業員数補助上限額
5人以下1,000万円
6~20人1,500万円
21~50人2,000万円
51人以上3,000万円
補助対象経費:

建物費、機械装置・システム構築費(リース料を含む)、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、広告宣伝・販売促進費、研修費

*売上高減少要件とは、2022 年 1月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が対2019~2021 年の同 3 か月の合計売上高と比較して 10%減少していることです。

事前着手届出の手続きについて

前提として、事業再構築補助金において補助金の交付対象となる経費は、応募を経て採択され、交付決定を受けた後に支出した経費に限られます。

ただし、「最低賃金枠」「物価高騰対策・回復再生応援枠」については、事前着手届出が事務局に受理された場合は補助金の交付決定前であっても、令和4年12月2日以降にさかのぼって補助金の対象経費として計上することができます。

新事業とあわせて事業再構築補助金の検討を

事業再構築補助金は中小企業の新事業展開や業種・業態転換を支援する補助金です。機械装置の購入やシステム開発等、新規の設備投資とあわせて補助金の活用を検討されてはいかがでしょうか。